わさびについて感じたことや体験など、わさび雑感を綴っています。
- 報告
- 投稿日 2025-08-30
西伊豆自然体験学習ツアー 2025

千代田区後援「西伊豆自然体験学習ツアー2025」の企画運営を担当させていただきました。
西伊豆自然体験学習ツアーは、西伊豆の自然と日本の伝統的な食文化に触れ、人々との交流を経験することで、豊かな人間性、自ら学び、自ら考える力、などの生きる力の基盤を作り、子どもの成長の糧とすることを目的としています。
事前学習
7月5日に事前学習を、7月25日と26日に西伊豆での体験学習を行いました。
ワサビは収穫までに2年かかります。
鰹節も完成するまで約半年。
現地で学べるのはその一部です。
体験学習の内容をより深く理解し、講師や他の参加者とのコミュニケーションを通じて、自分で考える力を養うことを目的に、ワークショップ形式の事前学習を導入しています。
事前学習のメニュー
・西伊豆を知ろう
・森林の役割
・ワサビ博士になろう
・かつお節博士になろう
・森林とかつお節・ワサビのつながり
・料理してみよう
本れ節で一番出汁を取り、枯すまし汁を作る。
わさびをおろしてわさび丼を作る。
キャベツの和え物を作る。
「わさびは辛くない?」実験をした後に、自分でわさびをすりおろすと、ほとんどの子どもがわさびを美味しく食べられるようになります。
味覚は経験とはよく言ったものです。

体験学習1日目
三島駅からバスで西伊豆町に向かいました。
体験学習1日目のプログラムは
・トンボロを渡り、磯だまりで生き物観察
・昼食
・堂ヶ島の海底火山跡巡り
初日のメインのプログラムは、トンボロ観察と磯遊び
トンボロとは、干潮時に水位が減少することにより海底が露出し、平水時は海水によって隔てられている陸地同士を結ぶ州が発生する現象です。
西伊豆瀬浜海岸の沖合約200mに位置する伝兵衛島・中ノ島・沖ノ瀬島・高島からなる4つの島は、見る角度によって3つにも4つにも見えることから、「三四郎島」と呼ばれています。
水位が概ね30cm以下となる時間帯には、瀬浜海岸と三四郎島を歩いて行き来することができます。
トンボロの先の潮だまりがあります。
潮だまりとは、干潮時に残った海水ができた水たまりのことです。
潮が引くと一時的に海から切り離され、さまざまな海の生き物たちを観察できる場所となります。
潮だまりには、たくさんの貝類やイソギンチャク、カニ、エビ、小魚がいます。
都会の子供たちにとって、潮だまりで生き物を探し、触れて学ぶことできる観察の機会は、貴重な体験となったことでしょう。

体験学習2日目
2日目のプログラム
・川の観察
・わさび田見学と収穫体験
・郷土料理体験
・かつお節工場見学
わさび田見学
今年も堤農園さんのわさび田を見学させていただきました。
わさび田にはモンシロチョウが飛んでいました。
モンシロチョウの幼虫はわさびの葉が大好き。モンシロチョウの幼虫は、アブラナ科の植物を唯一の食草としており、幼虫の成長に必要なすべての栄養素をそこから得ています。
蝶の匂いを嗅ぐ機会はほとんどありませんが、モンシロチョウはレモングラスのような香りがしました。
今年は特別に収穫体験をさせていただきました。
希望者は根茎だけでなく、葉・茎も丸ごと持ち帰りました。

郷土料理体験、かつお節工場見学
郷土料理体験
西伊豆町まちづくり協議会食部会のみなさんからトコロテン作りなどを教えていただきました。
トコロテン作りとトコロテン突きは子どもたちに大人気でした。
かつお節工場見学
2日目の最後は、カネサかつお節商店さんの見学です。
例年、かつお節けずり体験は大人気です。
こうしてみると、子どもたちは料理に興味があり、きっかけがあれば積極的に料理をすることがよく分かりました。
西伊豆町の多く方にご協力いただき2023年から実施してきた体験学習は、今年で最後です。
西伊豆自然体験学習ツアーは、西伊豆のみなさんからの力添えや助言をいただき、プログラムを毎年見直し、ブラッシュアップすることができました。
深く感謝申し上げます。
来年以降は、別の形で継続できるよう検討していきます。
