わさびと...

わさびについて感じたことや体験など、わさび雑感を綴っています。

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  • 投稿日 2022-11-20

ワサビ振興議員連盟

わさびコラム | ワサビ振興議員連盟

ワサビの栽培や流通の拡大を目指す自民党国会議員でつくる「ワサビ振興議員連盟」が設立されました。
2022年11月14日に行われた設立総会にオブザーバーとして参加させていただきました。

議員連盟とは

議員連盟とは、議員がなんらかの目的をもって結成する会の総称です。
日本における議員連盟は、政策関連のもの、業界団体の連帯推進のためのもの、趣味・愛好のためなど、様々な目的をもって結成され、その目的は政治目的に限られません。

では、議員連盟はどのような活動を行っているのでしょうか。

例えば、椎茸などの振興を目的とした「しいたけ等特用林産振興議員連盟では、議連での議論によって、生しいたけの原産地表示が見直されました。

具体的な経緯は次の通りです。
しいたけの生産はホダ木に菌を接種する「原木しいたけ」と、木を粉にしたおが粉に菌を接種する「菌床しいたけ」があります。
近年は、「菌床」が中国をはじめとした海外から大量に輸入されています。
この輸入菌床から発生したしいたけは、原産地表示が変更される前までは「国産」として売られていました。
そして、この輸入された菌床から作られるしいたけは、国産しいたけ生産量の10パーセント以上を占めるまでになっているのです。

これは、アサリのように「産地偽装」ではなく、「国産」の表示基準が曖昧なためです。

議連の総会での表示基準についての議論を踏まえ、表示ルールを見直すことになりました。
その結果、原木又は菌床培地に種菌を植え付けた場所(植菌地)を原産地として表示することが義務となりました。

わさびコラム | 議員連盟とは

林野庁ホームページ 食品表示基準Q&Aの改正について(しいたけの原産地表示)より

設立総会

設立総会では、現状把握のためにワサビ関連の事業者を招いて聞き取りや、農林水産省からワサビの生産状況や支援策についての説明がありました。

ワサビ振興議員連盟は、ワサビ生産が盛んな長野県内や静岡県の議員を中心に20人で構成されています。
議連の目的は、「わが国のワサビ栽培、流通、利用の拡大へ向けた方策を幅広く検討し、実現することを目的とする」ことが掲げられています。
今後は、関連事業者や生産者らへの聞き取りを重ね、必要な支援策を国に求めていくとのこと。

ワサビを取り巻く環境だけでなく日本の農業も環境も岐路に立たされている今、これまであまり政治的に注目されることのなかったワサビについて、目が向けられるのは非常に喜ばしいことだと感じました。

わさびコラム | 設立総会

議員会館 清水建設ウェブサイト「参議院新議員会館整備等事業」より